森田の2019年、演技とダンスを中心に置いて生活をしている。
1年と言う尺で身に付けるべきことを、日々の生活習慣レベルに落とし込んでいる。
洞察と再現が、本人の表現となっていく。
今年はどんな役に出会うのか。
出会った役の忠実な表現を目指していくことは、どんな役でも変わらない、
だからこそ、これまでの森田が出会わなかった類の役、例えば病をかかえながら、精神的にも肉体的にも衰えていく中で、自身の過去を悔やみ、人への恨みが募っていく役であったり、ルーズでだらしない警察官の日常を淡々と描いたものだったり・・・
そして私は、森田が、役に馴染んでいく過程を見つめながら、自分の人生を重ねている。
作り込んだ役は、違和感がなく何か爪痕のような、耳に吹きかけられた息のような感覚を残す。
それが楽しみで、私は劇場から離れられなくなる。